「ため池(調整池)の溺死防止ブロック」

 過去の写真フォルダに、ありました。

 足場突起付き張ブロック護岸。

 ため池で、溺れて無くなってしまう命があります。
 ため池(調整池)で、洪水から守られる街があります。
 ため池で、守られる農地があります。

 ですから、ため池で溺れて亡くなる命を無くしたい。
 行政は、だれしも、そう思っています。
 何もしていない訳ではないのです。

 私が過去に設計したため池(調整池)でも、張りブロック護岸に工夫がされています。
 もし、落ちても、這い上がれるための工夫。
 池に落ちて、溺れる原因の一つに、

 「這い上がれない!」

 ということがあります。
 滑って、深みに落ちていく。。。。

 そんなことを無くすため、護岸の張りブロックに、突起をつけたものを一定間隔で設置するようになっています。
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 突起のついた張りブロックが一定間隔で、しかも、斜めに付いているのが解りますか?
 水位の変動があっても、ある程度の幅、範囲に突起ブロックが水面前後に出現するように工夫されているのです。
 これで、すくわれる命が必ずあるはずです。

 え?!
 全部それにしたらいいじゃないかって?
 コストがかかるので、最低限、ってことにならざるを得ないでしょう。。。
 遠景写真で見て分かるように、結構な頻度でシマシマ模様が入っているでしょ?
 かなり頑張って入れていると思いますよ。
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 いくつかの調整池を設計し、完成していますが、いずれも、突起ブロックが設置されています。
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 大型の調整池でも突起ブロックがあります。
 つまり、ぼほ標準仕様なのです。

 問題は、古いため池。
 今後の改修で、このような突起ブロックが設置されることを望みます。

 補足ですが、ため池は、水利組合が管理していることが多く、行政は間接的に関与しているにすぎない場合が多いです。
 その辺も、この問題を難しくしているのかも知れません。。。。

 尊い命を失うことなく、貯水の恵みや、調整池の洪水抑制機能を甘受できるよう、強く望みます。