「緑化や景観性能等を期待する法面工」
近年の技術開発競争で、環境や景観にメリットを見出す工法が多くなっています。
もちろんコストダウンも目指しつつ。
斜面防災設計の分野で見ても同じです。
工法によっては景観や緑化を必要とする場面で重宝される工法(製品)もあります。
もちろん、それら緑化等のセールスポイントではない部分の工法メリットに着目して採用されることもあります。
あくまでも、緑化や景観性等はオプションな場合が多いのです(斜面等の抑止を主目的と考えた場合)。
主たる抑止や防護の性能が高くないと、オプション性能だけで選ばれることはないのだろうから。
ですが、ジオファイバーなどの工法では、緑化が必須の工法もあります。
緑化保護が無い場合、シオファイバーの接着剤で固めた砂が洗堀され易くなってしまいます。
緑化が性能に大きな影響を与える工法もあることも事実です。
そのへんは、各メーカーの資料をよく見ないといけないです。
話が逸れますが、道路土工指針の切土勾配表の勾配値も、植生等の保護工を有することを条件として示されています。
なので、植生が必須な工法等もあることは、ほんとに注意しとかないとなりませんからね。
話は逸れましたが、緑化や景観性能を期待する工法例について紹介します。
いずれも、よく見た事がある現場です。
そして、最後に、ほんとに緑化必要?
緑化できる場所なの?
緑化って、そんなに簡単ではないよ??
よく考えてね?
って、話をしたいと思います。
■法覆い工(山腹工)伏工
マイティーネット工法
CCM協会(事務局:東京製綱株式会社)



どうですか?
岩盤急崖で、植生が回復しつつあるように見えます。
結構な急勾配ですよ?
素晴らしい。
この工法は、表面の不安定岩塊や岩塊群を抑えられます。
アンカーが1mほどなので、層厚50cmくらいまでしか抑えられないですが、個別の岩塊等を抑えることができるため落石対策に重宝されます。
もちろん、岩盤露頭にも。
緑化材を併用することは少ないですが、厚ネット(金網)で全面を抑えるので、その隙間から植生が回復します。
厚ネットに土壌が溜まって、自生してきますよね。
厚ネットが無いロープネット(ロープ伏工)とは、厚ネットがあるか無いか、サブワイヤーがあるか無いかくらいの差だけです。メインアンカーは2mピッチ打設は同じです。
基本は、落石対策の工法です。
これらを進化させた、プラスネット、プラスネットハニーってのが流行りつつありますよね。
技術開発の正統発展である性能進化型です。
■地山補強土工(鉄筋挿入工)
ESネット工法
地山補強ネット工法研究会(ライト工業内)
地山補強土工と鋼製の法面パーツを組み合わせた工法です。
鉄筋挿入工やロックボルト工なんて言われますが、ようは鋼棒を斜面や岩盤に差し込んでセメントミルクで固結させ、地山を一体化するってこと。
豆腐にたくさん割りばし刺したら硬くなるのと同じイメージ。
縫地工法って表現される場合もある。


急崖に施工され、植生が回復しつつありますね。
環境対応色(こげ茶色)なので、目立ちにくいですね。
崩壊箇所なので、施工直後は茶褐色の風化岩盤が露出していた場所です。
網工併用で、網に土壌や種子がひかかって植生が自然回復してきているのです。
■法面とかで緑化って簡単ではない
紹介した工法のほかにもたくさんの工法(製品)があります。
同様の機構をもつプレストネット工法やグリーンパネル(受圧板)工法なんかも使い方次第ってことです。
どんな工法も、適材適所でないと性能を発揮できない。
緑化性能高いよ!っていうメーカーさんの意見を聞きつつも、資料を見て、ほんとに今回の場所(条件)で性能を発揮できるのか?
緑化を重視しすぎて、本来の抑止や安全性を犠牲にしてないか?
そんな吟味が必要なのです。
究極の話。
斜面(岩盤面)さえ安定すれば、植生は自力で回復します。
無種子基材吹付工ってのもあるくらいです。
在来種を導入するため流通する種を入れないんです。
それでも植生は回復します。
当然ながら、もともと植生があった、生育が見込める立地であることが前提ですが。
そう、日照りで植物が蒸発するような劣悪な環境(特に道路法面など)でない限り。
道路法面で、植生工が干上がって、錆びた金網だけが無情に浮き上がっているのが、ソレです。
夏場は灼熱の道路沿い、灼熱の太陽で焼かれるのです。
そんな場所は、機材厚や覆土を厚くするか、諦めてモルタル吹付にするしかないです。
植生基材かモルタルか?って議論はいつもある話。
ほんで、小手先の工夫では緑化できない場所もあるってことです。
猫も杓子も緑化、緑化、緑化が基本って言っても、無理な場所があるんです。
そして、変に緑化目指して、緑化失敗すると、法面の劣化、風化を助長するんです。
本来の法面等の安全性能をも損ないかねません。
結局のところ、緑化や景観を重視する検討においても、条件が適すか否かを適切に判断しなければ、何の意味もないってこと。無論、緑化に限った話ではないですがね。
緑化出来ない場所に緑化を計画するのがいちばんダメ。
現場を見て、あるいはほかの現場を視察して勉強して臨もう。
つまり、そんなんを思案し、結論を出し、設計成果として納めるのが、技術屋の仕事なんですよね。
結構、たいへんなことしてます。
建コンの仕事で、楽な仕事なんてないんですよ~。
経験を積んで、初めて、楽になったなぁ~若い頃よりって感じるだけ。
では、皆さんも、頑張って!
近年の技術開発競争で、環境や景観にメリットを見出す工法が多くなっています。
もちろんコストダウンも目指しつつ。
斜面防災設計の分野で見ても同じです。
工法によっては景観や緑化を必要とする場面で重宝される工法(製品)もあります。
もちろん、それら緑化等のセールスポイントではない部分の工法メリットに着目して採用されることもあります。
あくまでも、緑化や景観性等はオプションな場合が多いのです(斜面等の抑止を主目的と考えた場合)。
主たる抑止や防護の性能が高くないと、オプション性能だけで選ばれることはないのだろうから。
ですが、ジオファイバーなどの工法では、緑化が必須の工法もあります。
緑化保護が無い場合、シオファイバーの接着剤で固めた砂が洗堀され易くなってしまいます。
緑化が性能に大きな影響を与える工法もあることも事実です。
そのへんは、各メーカーの資料をよく見ないといけないです。
話が逸れますが、道路土工指針の切土勾配表の勾配値も、植生等の保護工を有することを条件として示されています。
なので、植生が必須な工法等もあることは、ほんとに注意しとかないとなりませんからね。
話は逸れましたが、緑化や景観性能を期待する工法例について紹介します。
いずれも、よく見た事がある現場です。
そして、最後に、ほんとに緑化必要?
緑化できる場所なの?
緑化って、そんなに簡単ではないよ??
よく考えてね?
って、話をしたいと思います。
■法覆い工(山腹工)伏工
マイティーネット工法
CCM協会(事務局:東京製綱株式会社)



どうですか?
岩盤急崖で、植生が回復しつつあるように見えます。
結構な急勾配ですよ?
素晴らしい。
この工法は、表面の不安定岩塊や岩塊群を抑えられます。
アンカーが1mほどなので、層厚50cmくらいまでしか抑えられないですが、個別の岩塊等を抑えることができるため落石対策に重宝されます。
もちろん、岩盤露頭にも。
緑化材を併用することは少ないですが、厚ネット(金網)で全面を抑えるので、その隙間から植生が回復します。
厚ネットに土壌が溜まって、自生してきますよね。
厚ネットが無いロープネット(ロープ伏工)とは、厚ネットがあるか無いか、サブワイヤーがあるか無いかくらいの差だけです。メインアンカーは2mピッチ打設は同じです。
基本は、落石対策の工法です。
これらを進化させた、プラスネット、プラスネットハニーってのが流行りつつありますよね。
技術開発の正統発展である性能進化型です。
■地山補強土工(鉄筋挿入工)
ESネット工法
地山補強ネット工法研究会(ライト工業内)
地山補強土工と鋼製の法面パーツを組み合わせた工法です。
鉄筋挿入工やロックボルト工なんて言われますが、ようは鋼棒を斜面や岩盤に差し込んでセメントミルクで固結させ、地山を一体化するってこと。
豆腐にたくさん割りばし刺したら硬くなるのと同じイメージ。
縫地工法って表現される場合もある。


急崖に施工され、植生が回復しつつありますね。
環境対応色(こげ茶色)なので、目立ちにくいですね。
崩壊箇所なので、施工直後は茶褐色の風化岩盤が露出していた場所です。
網工併用で、網に土壌や種子がひかかって植生が自然回復してきているのです。
■法面とかで緑化って簡単ではない
紹介した工法のほかにもたくさんの工法(製品)があります。
同様の機構をもつプレストネット工法やグリーンパネル(受圧板)工法なんかも使い方次第ってことです。
どんな工法も、適材適所でないと性能を発揮できない。
緑化性能高いよ!っていうメーカーさんの意見を聞きつつも、資料を見て、ほんとに今回の場所(条件)で性能を発揮できるのか?
緑化を重視しすぎて、本来の抑止や安全性を犠牲にしてないか?
そんな吟味が必要なのです。
究極の話。
斜面(岩盤面)さえ安定すれば、植生は自力で回復します。
無種子基材吹付工ってのもあるくらいです。
在来種を導入するため流通する種を入れないんです。
それでも植生は回復します。
当然ながら、もともと植生があった、生育が見込める立地であることが前提ですが。
そう、日照りで植物が蒸発するような劣悪な環境(特に道路法面など)でない限り。
道路法面で、植生工が干上がって、錆びた金網だけが無情に浮き上がっているのが、ソレです。
夏場は灼熱の道路沿い、灼熱の太陽で焼かれるのです。
そんな場所は、機材厚や覆土を厚くするか、諦めてモルタル吹付にするしかないです。
植生基材かモルタルか?って議論はいつもある話。
ほんで、小手先の工夫では緑化できない場所もあるってことです。
猫も杓子も緑化、緑化、緑化が基本って言っても、無理な場所があるんです。
そして、変に緑化目指して、緑化失敗すると、法面の劣化、風化を助長するんです。
本来の法面等の安全性能をも損ないかねません。
結局のところ、緑化や景観を重視する検討においても、条件が適すか否かを適切に判断しなければ、何の意味もないってこと。無論、緑化に限った話ではないですがね。
緑化出来ない場所に緑化を計画するのがいちばんダメ。
現場を見て、あるいはほかの現場を視察して勉強して臨もう。
つまり、そんなんを思案し、結論を出し、設計成果として納めるのが、技術屋の仕事なんですよね。
結構、たいへんなことしてます。
建コンの仕事で、楽な仕事なんてないんですよ~。
経験を積んで、初めて、楽になったなぁ~若い頃よりって感じるだけ。
では、皆さんも、頑張って!
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