「現場打コンクリート擁壁」

 擁壁を現場で生コンを打設して築造する。
 昔からの工法です。
 今はプレキャスト化が進んでいますので、現場打コンクリートが施工できる職人が減ってきています。
 型枠組んで、生コン打ってって作業は大変。
 特に、型枠は難しい。

 板、組むだけでしょ?
 そんな訳ない!

 生コンの圧力に耐えられるサポートを上手く配置し、設計図に従った寸法で仕上げる技!
 そんなん、経験でしか培えないよ!
 でも、多少はセンスも必要かも。

 生コンの圧力ってすごいですよ?
 水より重いんですから。
 高さ1mの生コン打設したら、下部での圧力は約2t/m2。
 それに耐える型枠を組まないといけない。
 僅かに膨張してしまうから、それを見越して型枠を組む。
 これ、技でしょ。

 型枠を組んでいる現場写真は先日アップしていますので、それを参照ください。
 >>「型枠を組んでいる現場写真のページ」

 そんなこんなで、型枠を外したところ(脱枠後)を写真撮ってきました。
 (養生が終わったころを見越して行ってきました)
IMG_1377
 どうですか?
 綺麗に仕上がっています。
 道路の外側はプレキャスト側溝を設置している最中のようです。
 
IMG_1379
 既設擁壁との接合部。
 取り合い部。
 目地(エラスタイト)できちんと接しています。

IMG_1381
 どうです?
 型枠を組むときのセパレーターの痕が解りますか?
 ここに細い鉄棒があって、表型枠と裏型枠を繋いで広がらないようにサポートしているんです。
 こんなセパレーターの設置も職人技ですよ。
 適当に入れたら変形しますから。

 そして、水抜パイプ。
 だいたい2~3m2に1箇所入れますね。
 この頻度は基準によります。
 現場打ちならVU75が多いでしょうか。

IMG_1382
 そして端部の方の状況。
 既にプレキャスト側溝が座っていますね。
 天端にフェンスを入れる箱抜き穴がありますよ。
 ここに支柱を挿します。

IMG_1383
 道路側から見た写真。
 奥の方、着目点は天端に近い位置に茶色の四角い何かが6枚ほど張り付いている。
 解りますか??

 フィルター材です。
 さきほどの水抜きパイプの反対側に設置されている。
 だいたい、15cm×15cmが多いです。
 厚みは1cm~3cmとかが多いでしょうか。
 これは製品で売っています。

★これらの写真で、なぜ現場打コンクリート擁壁が採用されたかが推察できます。
 
 こたえは、天端の傾斜だと思います。
 一律に傾斜しています。
 こういうのは、プレキャスト製品には無い(特注すれば可能=コスト激高)。
 私は、そう、思いました。
 ほんとは違うかもしれません(笑) 


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