「地盤沈下観測所」

 泉大津市役所の敷地(東雲公園かも知れない)に、小さなおとぎ話風の小屋を見つけた。
 近づいてみると、「大阪府泉大津地盤沈下観測所」と書いてある。
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 なんだ?これ?
 
 ネットで拾った資料で調べると、
 昭和38年から大阪府内において地盤沈下に関する観測がはじまった。
 昭和51年度の記録をまとめた資料を見ると、次のようになっていた。

 泉大津市(402)の沈下量。
  S47:3.01
  S48:4.55
  S49:2.15
  S50:3.61
  S51:0.48

 S43~S51の累計:32.73
 (単位:cm)

 かなり大きい。
 意外だった。
 最近の数値は資料に無かったです。
 終息しているような記事でした。

 そして、大阪府の別の資料によると、今は廃止になっているようだ。
 いつの資料か年月が不明なのだが、以下の理由で廃止とするとされている。
 結構最近の資料のように見えた(PDFの見た目の品質)。

<廃止理由>抜粋
地下水位だけの観測であり、各
層とも隣接観測所とほぼ同じ地 
下水位変動を示すため廃止。

周辺での地下水採取はなく、また、ス 
トレーナー位置がほぼ同様な岸和田第 
3観測所に近接しているため廃止。

 泉大津(402)は地下水位のほか、沈下量も測っていたが、岸和田第3に、同様のスペックがあるということで、統合したようですね。


 ちなみに、スペックが記載されていたので参考に。
 泉大津市(402)
  深度400m
  ストレーナ上限240m
  ストレーナ下限274m
  沈下計、水位計が設置。

 大阪府内における地盤沈下は、地下水の無計画な汲み上げにより顕著となり、それを止めた近年では終息しているということらしい。

 そして、地盤沈下は発生(沈下)したものは二度と元に戻らないということも記載されている。
 そう、一度、圧密したものは、元には戻らない。
 飽和土のような特殊なものなら僅かに戻るかもしれないが。

 なので、今後も何かの事象で、再び地盤沈下が進行する恐れもあるので、観測は継続するということです。

 今では、もう、地盤沈下を気にしている人は居ないでしょう。
 そう、光化学スモッグと一緒。
 「光化学スモッグ」、「地盤沈下」は昭和の大問題(公害)。
 それに加えて「水質悪化」。

 全て、過去の話になっている。
 だけれども、そんなことがあったということは、しっかりと覚えておく必要がある。
 そして、後世に伝え、環境破壊は重大な損失をもたらすことを、教えていかないとならない。

 そう、思った。