「ガリー浸食」。
斜面防災や道路防災の仕事で、よく耳にしませんか?
地質屋さんがよく口にしませんか?
その道の技術者等で無ければ聞くことは無いかも知れませんね。
ではガリー浸食とはなんでしょうか?
強引に説明に入ります(笑)
■ガリー浸食とは?
技術基準書での説明を優先すると、
「道路土工 切土工・斜面安定港指針(平成21年度版) 社団法人 日本道路協会」
「P.20の最上部」
・乾湿,凍結,雨食等により表面がはく離,あるいはガリー(掘れ溝)ができる。
放置すると深い崩壊に移行することがある。
・火山灰,まさ土,細砂,凝灰岩(新第三紀),風化した粘板岩,表土
・切っぱなしののり面か,活着度の悪い植生工において発生することが多い。
と、説明されています。
要は、ガリーとは「掘れ溝」の事です。
ガリーって言うと、カッコイイでしょ?
カッコつけて難しい言葉ばっかり使ってちゃダメだよね(笑)
■ガリー浸食の事例(近所の造成地での見本)
近所の「池上曾根遺跡」の造成工事エリア端部で見つけました。
恐らく、仮の処置(土羽)なので、事業としては問題無いものと想定できます。
写真を撮ってきました。
どうですか?
先ほどの説明に書かれていることが発症しています。
この事例の場合は、雨食です。
もっと言うと、排水処理の問題でもあります。
造成地面に降った雨が、周りへ流出する際に、土羽を流れ落ちているため浸食が激しいのです。
本仕上げでは造成面周りに排水側溝が入り、のり面に雨水を流さない処置がなされます。
そうなれば、ガリー浸食は起きにくくなります。

他の箇所でも起きていました。
真砂土系の盛土ですので、浸食されやすい土質でもあります。
要は砂ですから、水を含んだり流水が流れると流されてしまうのです。
よく見ると、流されにくい礫や玉石は残っているでしょう?
細粒分だけ流れた状態となっています。
砂場の砂山に水を流してみてください。
少ない水であれば浸透しますが、浸透限界を超えると表面を水が流れはじめて表面を浸食し始めるはずです。
これと、同じことが現場でおきているのです。

■ガリー浸食に対する対策工は?
(1)今回の事例を対策する場合
今回の事例は盛土です。
造成地端部の土羽のり面。
これが最終では無いでしょうけれども、これが最終形状だとした場合の対策工例を示します。
「道路土工 盛土工指針(平成22年度版) 社団法人 日本道路協会」
「P.147のフロー」
このフローでの選定になります。
この事例でいけば、
安定勾配である、盛土に岩砕は利用しない、浸食を受けやすい、となる。
よって、対策工は、
「植生工(土羽土で生育基盤を確保,プレキャスト枠工,編柵工との併用,植生基材吹付工等)」
そのうえで、植生工選定フローへと移ります。
そこで、植生について選定します。
植生工のフローは「道路土工 切土工・斜面安定工指針(平成21年度版)」にあります。
(2)もしも切土のり面であった場合
今回は盛土でしたが、もしも切土法面であれば、前出の
「道路土工 切土工・斜面安定工指針(平成21年度版) 社団法人 日本道路協会」
「P.198,199のフロー」
このフローで選定になります。
例えば、安定勾配で、落石等の懸念は無く、土砂で、湧水なく、浸食は受けるなら、
緑化する場合は枠工と植生併用、植生基材吹付等になります。
緑化しないなら張工(密閉型)になると示されています。
現代においては、ほぼ、緑化(植生工)でしょう。
張工などの構造物密閉は特殊事情がある場合ですから。
結果として、大多数のケースで採用されるのが、
植生基材吹付単体か、簡易法枠+枠内植生基材吹付でしょう。
どうです?
近所の些細な事象を拾ってきて技術を語る。
ある意味、変人じゃないとできないですよ(笑)
斜面防災や道路防災の仕事で、よく耳にしませんか?
地質屋さんがよく口にしませんか?
その道の技術者等で無ければ聞くことは無いかも知れませんね。
ではガリー浸食とはなんでしょうか?
強引に説明に入ります(笑)
■ガリー浸食とは?
技術基準書での説明を優先すると、
「道路土工 切土工・斜面安定港指針(平成21年度版) 社団法人 日本道路協会」
「P.20の最上部」
・乾湿,凍結,雨食等により表面がはく離,あるいはガリー(掘れ溝)ができる。
放置すると深い崩壊に移行することがある。
・火山灰,まさ土,細砂,凝灰岩(新第三紀),風化した粘板岩,表土
・切っぱなしののり面か,活着度の悪い植生工において発生することが多い。
と、説明されています。
要は、ガリーとは「掘れ溝」の事です。
ガリーって言うと、カッコイイでしょ?
カッコつけて難しい言葉ばっかり使ってちゃダメだよね(笑)
■ガリー浸食の事例(近所の造成地での見本)
近所の「池上曾根遺跡」の造成工事エリア端部で見つけました。
恐らく、仮の処置(土羽)なので、事業としては問題無いものと想定できます。
写真を撮ってきました。
どうですか?
先ほどの説明に書かれていることが発症しています。
この事例の場合は、雨食です。
もっと言うと、排水処理の問題でもあります。
造成地面に降った雨が、周りへ流出する際に、土羽を流れ落ちているため浸食が激しいのです。
本仕上げでは造成面周りに排水側溝が入り、のり面に雨水を流さない処置がなされます。
そうなれば、ガリー浸食は起きにくくなります。

他の箇所でも起きていました。
真砂土系の盛土ですので、浸食されやすい土質でもあります。
要は砂ですから、水を含んだり流水が流れると流されてしまうのです。
よく見ると、流されにくい礫や玉石は残っているでしょう?
細粒分だけ流れた状態となっています。
砂場の砂山に水を流してみてください。
少ない水であれば浸透しますが、浸透限界を超えると表面を水が流れはじめて表面を浸食し始めるはずです。
これと、同じことが現場でおきているのです。

■ガリー浸食に対する対策工は?
(1)今回の事例を対策する場合
今回の事例は盛土です。
造成地端部の土羽のり面。
これが最終では無いでしょうけれども、これが最終形状だとした場合の対策工例を示します。
「道路土工 盛土工指針(平成22年度版) 社団法人 日本道路協会」
「P.147のフロー」
このフローでの選定になります。
この事例でいけば、
安定勾配である、盛土に岩砕は利用しない、浸食を受けやすい、となる。
よって、対策工は、
「植生工(土羽土で生育基盤を確保,プレキャスト枠工,編柵工との併用,植生基材吹付工等)」
そのうえで、植生工選定フローへと移ります。
そこで、植生について選定します。
植生工のフローは「道路土工 切土工・斜面安定工指針(平成21年度版)」にあります。
(2)もしも切土のり面であった場合
今回は盛土でしたが、もしも切土法面であれば、前出の
「道路土工 切土工・斜面安定工指針(平成21年度版) 社団法人 日本道路協会」
「P.198,199のフロー」
このフローで選定になります。
例えば、安定勾配で、落石等の懸念は無く、土砂で、湧水なく、浸食は受けるなら、
緑化する場合は枠工と植生併用、植生基材吹付等になります。
緑化しないなら張工(密閉型)になると示されています。
現代においては、ほぼ、緑化(植生工)でしょう。
張工などの構造物密閉は特殊事情がある場合ですから。
結果として、大多数のケースで採用されるのが、
植生基材吹付単体か、簡易法枠+枠内植生基材吹付でしょう。
どうです?
近所の些細な事象を拾ってきて技術を語る。
ある意味、変人じゃないとできないですよ(笑)
コメント