「登龍門(登竜門)」

 あなたはこの言葉を聞いたことありますか?
 昔は、よく、この言葉を使ってましたね。

 〇〇になるための、登龍門だ!
 ここがお前にとっての、登龍門だ!
 なんて感じで。
 受験や、入社試験、技術士の試験なんかも、登竜門ですね。
 自分にとっての関門であれば、それは登竜門なんでしょう。

■「登龍門・登竜門」の言葉の意味

 立身出世や成功のための関門の意味。 登竜門でいう「竜門」は、中国の黄河上流にある竜門山を切り開いてできた急流を指す。
 その急流である「竜門」を登りきった鯉がいたとしたら、それは竜になるだろうという言い伝えがあったことから、人の立身出世の関門を「登竜門」と言うようになったとのこと。
 由来は、中国『後漢書 李膺伝』の故事によるとされる。

■大阪天満宮にある「登龍門」

 大阪天満宮は、大阪市北区天神橋にある神社で菅原道真公を祀っている。
 「天満の天神さん」や「天神さん」と呼ばれ親しまれている。
 旧社格は府社で、現在は神社本庁の別表神社。
 毎年7月24日から25日にかけて行われる 天神祭は日本三大祭の一つである。
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 そんな大阪天満宮の本殿横に、登龍門があります。
 ここでは、「登龍門」という漢字で示されています。
 竜なのか、龍なのか、どちらでも良いのか不明です。
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 立札に、説明があります。
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 見えませんか?
 以下に、転記しましょう。
 
登龍門
 当宮は天保八年(1837年)の大塩の乱で本殿及び多くの社殿が消失しその後弘化二年(1845年)に再建され現在に至っております。
 その当時から東・西唐門両側に鯉に龍の図柄の金燈籠がありましたが戦前の金属の供出でなくなり台座を残すのみとなって識りました。
 この度菅原道真公千百年大祭記念として篤志の方の奉納により昔ながらの図柄の燈籠が再現されることとなりました。
 屋根の部分は威勢よく跳ね上がる鯉胴体には龍が巻き上がり逆巻く水面から天空をめざし舞い上がろうとしている雄姿は一見奇異に見えますがこの唐門こそ登龍門そのものでありますというのも龍門は中国の黄河上流で鯉などがその下に集まり多くは登り得ないが登れば龍となるという故事に基づいています。
 それが転じてそこを通り抜ければ必ず出世するというわれる関門の意となります。
 平成壬午歳 初春
 宮司 寺井 種伯 識

 上記は、立札の文字を、句読点そのまま転記しております。

 
 あなたにとっての「登竜門」はどんなのがありましたか?
 また、これから待受ける「登竜門」はありますか?

 これから「登竜門」を迎える人は、今の時代に合わないかもしれませんが、努力と根性で乗り越えてください。
 きっと努力と根性です。
 澄まして通り抜けられるような関門であれば、それは「登竜門」では無いはずです。
 苦しいのを乗り越えて行くからこそ、きっと「登竜門」なのです。

 鯉から龍になるのですから。