一昨日(R7.3.27)、ネット記事で、紫電改の展示館の建て替えに関するクラウドファンディングの記事を見かけました。

 基本は公費調達だそうですが、一部の機体の補強、移設に関してクラウドファンディングをするというものらしいです。
 目標額は3800万円。
 恐らくすぐに目標達成するでしょう。
 ちなみに建替えの総事業費は9億7000万円。

 目標額の設定の妥当性は私には解りません。
 機体の補強、移設は、特殊作業なので、予算を通しにくいのでしょうか??
 それとも、機体ならクラウドファンディングが有効に働きそうという見込みでしょうか。
 もうちょっと多くしても、集まりそうな気がしますけれども。。。

 よく読むと、

 2025年7月から8月にかけ、ふるさと納税型のクラウドファンディングを行う予定で、納税寄付額に応じてオリジナルグッズや、機体移設時の見学会招待などの返礼品を用意する。
 
 なるほど。
 これなら効果的に資金を集められますね。
 民間?のチカラを活用できる場面では活用すべきです。
 何でもかんでも公費では、賄いきれませんからね。
 PR効果の側面も期待できるのかも知れません。


 実は、私は、紫電改を小学生の頃(もう40年近く前)から何度も見る機会がありました。
 南レクと言われる施設?エリアにあり、海水浴やレジャーに行く人が多いのです。

 その帰りに、必ず、紫電改が展示されている館に立ち寄っていたのです。
 正確には、親や親せきが寄るので、一緒に連れていかれたというのが正解です。
 社会教育の一環として、連れていかれたのかも知れません。

 記事に要約がありました。
 太平洋戦争末期に使用された旧日本軍の戦闘機「紫電改」は、国内では1978年に愛南町久良湾の海底約40メートルの場所で発見された1機のみ現存。
 その「紫電改」の展示館は開設から40年が経過するなど老朽化。2026年度中のリニューアル完了を目指す最終計画案が2024年秋にまとまった。  
 
 私が最後に行ったのは、2016年8月でした。
 久しぶりに紫電改に会ったのを思い出します。
 展示館には、戦争の悲惨さを示す資料や、供養、鎮魂のお供え物など、いろいろあります。
 紫電改がメインでドン!と置いてありますが、周りに置いてあるものも貴重なものです。
 戦争の悲惨さを後世に伝えるものでもあります。
 決して、軽い気持ちで見に来るものではありません。

 紫電改 本体は撮影が許されているので、私が撮っていた写真を参考までにお見せします。
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 プロペラは、海面に着水する際に曲がったままです。
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 外観は可能な限り復元されています。
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 エンジンは入って無いと思います。
 誉というエンジンが使われていました。
 (概ねゼロ戦のエンジンの2倍の出力)
 燃料タンクなどの装備は、別途、床に置かれ展示されています。
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 確かに、旧海軍最強と言われた戦闘機の風格があります。
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 こまかい部品は、腐食して消失していたのでしょう。
 今でも抜けたままです。
 主要部分は可能な限り復元はされていますので、当時の形状をほぼ復元できていると思います。
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 主翼が下面にあるのが紫電改で、主翼が中間(胴体の中間の高さ)にあるのが紫電です。
 先行した紫電が中翼のため主脚が長く、着陸が不安定だったのを主翼を低くすることで改良したのが紫電改。つまり、紫電の改型で、紫電改。
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 こうしてみると、確かにゼロ戦よりも大きいです。
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 主脚は直線的ですが、綺麗に格納できるようになっています。
 主翼を下げることで、脚を短くできたということです。
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 展示館前の紫電改と示した石碑。
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 紫電改の展示館です(2016年8月当時)。
 これが老朽化しているので、建て替えになるということですね。
 恐らく、老朽化もそうでしょうが、耐震性も問題あるのだろうと想像できます。
 40年前の建設物ですから、当然だと思います。
 私が小学生の頃、連れられて行ったのは、恐らく展示がはじまって間もない時期だったのでしょうね。
 当時は、そんなこと、知る由もありませんでした。

 お疲れ様でした。
 たくさんの人に、戦争の悲惨さや無念さなどを伝えてきてくれたのだと思います。
 新しい展示館に、その意思は引き継がれるでしょう。
 そして、永く後世に伝えてもらいたいと、心から願っております。

 新しい展示館になったら、最後にもう一度、行ってみたいなと思います。