突然ですが、大阪の箕面の滝はご存じでしょうか?
 この滝、箕面公園という園の中のものです。

 そして、箕面公園は、大阪府営なのです。
 以下、説明文。

 大阪府箕面市にある明治の森箕面国定公園の一角に位置する府営箕面公園。
83.8 ヘクタールもの敷地内には『日本の滝百選』に選定されている落差33m の箕面大滝やかつて『日本三大昆虫生息地』とも呼ばれた箕面の森の中には、箕面昆虫館があります。

 と、説明されています。  
 一時、サルの餌付け問題で有名になりましたが、現在は来園者がルールを守ってくれるおかげで危険なサルを見かけることは無いようです。  
 もちろん、遊歩道を歩いているとサルに遭う事はあります。
  
 そんな箕面公園ですが、私は違う角度で鑑賞することがあります。
 それは、防災対策の展示場でもあるからです。
  
 箕面公園のメインとも言える箕面の滝。
 ここへ続く遊歩道沿いは、防災対策工が多々施工されています。
 誰も気が付かない?

 そりゃそうでしょう。
 ここに来る人で、そんなのに興味ある人は、ほぼ皆無でしょう。   
 新緑や紅葉を見に来るのですから。
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 私は、遊歩道を何度か歩いたことがありますが、大半は渓流か斜面を見ています。
 1回だけ、対策工を見るためだけに来たこともあります。

 以下に、例示してみますね。
 この写真だと、ストンガードとポケット式ロックネット。
 (落石防護柵工とポケット式落石防止網工)
 柵工の方は、金網では無く横板タイプですので珍しいです。
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 次の写真がポケット式ロックネットの上部へ視線をズラしたもの。
 上部に支柱が見えます。
 ヒンジ式の現在のタイプだと思われます。
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 そして、次がポケット式ロックネットのミニ支柱タイプ。
 落石の跳躍が小さい場合等に用いられます。
 その背面は、恐らくユニットネット工が入っています。
 斜面の表層崩壊を防止しています。 
 金網が黒色なのが判りますか?
 通常は亜鉛メッキのシルバー色です。
 景観対応しているのです。
 確かに、黒?こげ茶色?の方がいいですね。
 対策工の景観対応の状況ですね。
 こんなことも勉強になります。
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 そして、最後がユニットネット。
 鉄筋挿入工(ロックボルト)とワイヤー、金網からなる表層崩壊防止対策です。
 環境配慮型で、景観性に優れます。
 一般的なコンクリート製の法枠工とは異なり、景観を壊しません。
 写真のモノは、黒色に着色した製品のようで、見えにくくしていますね。
 標準品は亜鉛メッキのシルバー色です。
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 ユニットネット工法についての詳細は次のとおり。
 調べてみてください。

ユニットネット工法
 〜森林保全と斜面の補強効果を両立した自然斜面補強土工法〜

NETIS(国土交通省新技術情報提供システム)登録
KK-010068-V(設計比較対象技術)(平成29年4月掲載終了)

 こんな感じで、他にもいろんな対策工がありますので、興味がある方は観光と勉強?を兼ねて、行ってみてはいかがでしょうか。
 勉強行ってくる!って言って、滝を見に行くのもアリでしょう。

 モミジの葉の天ぷらが有名ですよ。
 駅に近い遊歩道入り口付近の売店で売っています。
 阪急電車で行くのがオススメです。