「泉大津市臨海町」
 名前で解る臨海部。

 泉大津市の臨海町は、工場や物流会社の拠点があったり倉庫があったりします。
 一般の人は、わざわざ行くところでは無いのかも知れません。
 平日は大型トラックや重機類が走行していて危険なので、立ち入らない方が良いです。

 もし、見に行くなら休日でしょう。

 私は、たまにランニングで気分転換にコースを変えるので、海沿いを回ったり、山手の方へ行ったりと新しい発見も兼ねてコースを試行錯誤します。
 そんな過程で、今回、泉大津市の臨海町の倉庫群で、防災上の対策をしている工夫を発見したので、紹介したいと思います。

 その業界?の人からすると、当然の話だから。と言われるような内容です。

 写真を撮ってきました。
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 倉庫の出入口の部分ですが、横に鋼製のスライドゲートがあるのを確認できます。
 これは高潮時や津波発生時にスライドさせて倉庫内に海水が流入するのを防止する設備です。
 一般的には高潮対策だと思います。
 電源ボックスも高い位置にあるのと、閘門閉鎖時に出入りするための階段もあります。

 この構成の扉は、
 道路なんかにある陸閘門と同じ役目を果たします。
 正直、今まで気づきませんでした。
 休日にいかないと、じっくり見れないのもあります。

 ちなみに、このあたりの標高は、写真があります。
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 海抜3.1mとあります。
 沿岸地ですので、高潮や津波のリスクはありますね。
 
 泉大津市の総合防災マップ 保存版2022 で調べると、
 写真を撮った泉大津市の臨海町あたりでは、

 ・津波による浸水が1.0~2.0m未満
 ・高潮による浸水が0.5~3.0m未満

 となっていました。
 浸水深なので、写真の海抜表示とは整合しませんが、先ほどの写真の閘門が1m以上はありそうですので、数値上はカバーできているのでしょう。

 実際には、その地点(沿岸線)での高潮潮位があって、それを見ながら設計されているはずです。
 不得意分野なので、これ以上は詳しく説明できませんが、河川の河口付近も、高潮対策標高に合わせてパラペットなどを設置していると思われます。

 こうやって、防災上のリスクから資産を守る工夫がなされているのだと再確認できます。
 高床で作るとコストや利便性が落ちるので、閘門での対応も重宝されているのだと思います。

 最新鋭の物流拠点であれば、高床式であったり、そもそもの整備地も災害リスク+交通リスクを踏まえて検討されているのでBCPの面でも有利に運用できるようになっているのでしょうが、昔からあるものを有効活用する場合は、いろいろな苦労があるのだと思います。

 自然災害の発生を抑えることは難しいですが、被害を抑える、被災後の復旧を早めることは可能ですので、ひとりひとりがそのような意識を持つことが大事だとも思いました。

 備えあれば、被害最小!(憂いなし)