今日は、少し変わった記事です。
仕事の御相談受けたのに、お断りした業務の事例(話)をします。
日の当たる場所?の話ばかりでは無く、
私にチカラ無く、お応えできなかった側面も書いておかないと、
自分は完璧とでも思ってんか?なんてツッコまれそうなので。
普通の技術者なので、出来ない事もある。
ということです。
(当たり前の話)
て、言うか、そんなことは、良くあることですよ(笑)
世の中には、いろんな仕事があります。
全部が全部、自分に合う仕事ではありません。
どの世界でも、一緒だと思います。
さて、本題です。
実は、今年の年度末、仕事として依頼できないかと話があった案件で、N値が0~1の盛土層内で円弧すべりがあり、その下位は粘性土層でN値が5前後という地盤条件の現場がありました。
そんな地盤に打設した仮設のH鋼について抑止効果を見込んで対策工を完成させて欲しいと打診がありました。H杭は別の構造物のための仮設杭(舗装やガードレール基礎などを施工するための土留め親杭)で、それを活用できないか?という話。
様々な事情があり、そうしなければならないとの事なのですが、やはりN=1未満の移動層に対してH200杭はヌカにクギであります。
例えるなら、ナナメにした皿の上を滑り落ちる豆腐を爪楊枝で突き刺して止めようとする様なイメージ。
まず、効かない。
受動抵抗が働かないので、抑止効果は無いに等しいのです。
たくさん打って群杭のように効果を出させるということも考えられますが、コスト的にメリットは無いように思います。
(工費を下げたいという要望に対し意味が無い結果となる)
支持層もN値が低いので、根入れが長くなります。
元々想定していた対策工が高くてダメになったということでの相談だったのですが、結果的に、コストは同じか、下手したら元より高くなる可能性だってあり得ます。
用地的制約で、縫い地工法や鉄筋挿入工は使えないということだったのですが、工事コストが高止まりするので、妙案は無いかという話であれば、残念ながら用地面での問題を解決して明らかにコストダウンになる工法を生かすべきです。
用地面の制約により、過去の設計で安価な工法が比較段階で否定されているのです。
しかし、これらの問題は、受注者には関係の無い話でもあります。
受注者が地権者と交渉して事業を改善するってのは原則的にはあり得ないですから。
いろいろと簡単に行かないのは事実なので、難しいですよね。
発注するのも自由だけれども、入札で落札する方は細かいところまで事情を知らないので落札してから何だこりゃ?ってなることもある。
入札説明書や特記仕様書に、細かく書いていないのが実態でしょう。
(本件の話ではなく、私も長く元請けにいましたので稀に変な業務に遭いましたよ)
見直しという名の悪魔の業務。
受注したら負け確定、なんて思ってしまいます。
ただし、技術士を受験する際の題材にもなったりしますので、プラス面もありますよ。
もちろん、経験にもなる。
ただし、
与えられた条件(制約)の中で、発注者の要望を叶えるのがコンサルだ!という発注者の方もいますが、会計検査で指摘されればコンサルにも責任を負わされます。
なんでもかんでも、創意工夫とはいかない面もあることに留意が必要なのです。
技術基準を逸脱した内容にはできないのです。
単費で、自由にやれるというのなら、どうしたいか指示してもらえればOKなだけであります。
いずれにしても、そりゃ無理ですよ。。。。
という話は、たくさんあります。
そんな時は、どこかの制約条件を外していかないと解決は難しいですよね。
今回の件は、力になってあげられなくて、ちょっと寂しい感情が湧きました。
こんな風に、力になれないこともあります。
私の技量では、無理な事も当然ながらあります。
魔法使いになりたい!って思うときもあります。
何とかしてあげたいのに!と。
そんな時は、どうにか出来ないか思案して、アイデアや助言みたいなことを提示しますのでご容赦ください。
そして、心で祈っています。
なんとか、頑張ってくださいと。
ちなにみ、今回のケースでは、軽量盛土を使って、頭部を置き換えヘッドを軽くして対処する方法はあると思いますというアドバイスは致しました。
あとは、やっぱり用地の問題を解決する(発注者が)のが最優先では無かろうかと。。。
そんな最低限の提案ですが。。。。
ただ、御相談頂いた内容で、単に「できない。」という返答だけでは、寂しいですので何か考えられることは無いか?
なにか為になる返答は無いか?と可能な限り探して返答するというスタンスは忘れないようにしています。
もう、いい歳ですが、
これからも、精進して参りたいと存じます。
仕事の御相談受けたのに、お断りした業務の事例(話)をします。
日の当たる場所?の話ばかりでは無く、
私にチカラ無く、お応えできなかった側面も書いておかないと、
自分は完璧とでも思ってんか?なんてツッコまれそうなので。
普通の技術者なので、出来ない事もある。
ということです。
(当たり前の話)
て、言うか、そんなことは、良くあることですよ(笑)
世の中には、いろんな仕事があります。
全部が全部、自分に合う仕事ではありません。
どの世界でも、一緒だと思います。
さて、本題です。
実は、今年の年度末、仕事として依頼できないかと話があった案件で、N値が0~1の盛土層内で円弧すべりがあり、その下位は粘性土層でN値が5前後という地盤条件の現場がありました。
そんな地盤に打設した仮設のH鋼について抑止効果を見込んで対策工を完成させて欲しいと打診がありました。H杭は別の構造物のための仮設杭(舗装やガードレール基礎などを施工するための土留め親杭)で、それを活用できないか?という話。
様々な事情があり、そうしなければならないとの事なのですが、やはりN=1未満の移動層に対してH200杭はヌカにクギであります。
例えるなら、ナナメにした皿の上を滑り落ちる豆腐を爪楊枝で突き刺して止めようとする様なイメージ。
まず、効かない。
受動抵抗が働かないので、抑止効果は無いに等しいのです。
たくさん打って群杭のように効果を出させるということも考えられますが、コスト的にメリットは無いように思います。
(工費を下げたいという要望に対し意味が無い結果となる)
支持層もN値が低いので、根入れが長くなります。
元々想定していた対策工が高くてダメになったということでの相談だったのですが、結果的に、コストは同じか、下手したら元より高くなる可能性だってあり得ます。
用地的制約で、縫い地工法や鉄筋挿入工は使えないということだったのですが、工事コストが高止まりするので、妙案は無いかという話であれば、残念ながら用地面での問題を解決して明らかにコストダウンになる工法を生かすべきです。
用地面の制約により、過去の設計で安価な工法が比較段階で否定されているのです。
しかし、これらの問題は、受注者には関係の無い話でもあります。
受注者が地権者と交渉して事業を改善するってのは原則的にはあり得ないですから。
いろいろと簡単に行かないのは事実なので、難しいですよね。
発注するのも自由だけれども、入札で落札する方は細かいところまで事情を知らないので落札してから何だこりゃ?ってなることもある。
入札説明書や特記仕様書に、細かく書いていないのが実態でしょう。
(本件の話ではなく、私も長く元請けにいましたので稀に変な業務に遭いましたよ)
見直しという名の悪魔の業務。
受注したら負け確定、なんて思ってしまいます。
ただし、技術士を受験する際の題材にもなったりしますので、プラス面もありますよ。
もちろん、経験にもなる。
ただし、
与えられた条件(制約)の中で、発注者の要望を叶えるのがコンサルだ!という発注者の方もいますが、会計検査で指摘されればコンサルにも責任を負わされます。
なんでもかんでも、創意工夫とはいかない面もあることに留意が必要なのです。
技術基準を逸脱した内容にはできないのです。
単費で、自由にやれるというのなら、どうしたいか指示してもらえればOKなだけであります。
いずれにしても、そりゃ無理ですよ。。。。
という話は、たくさんあります。
そんな時は、どこかの制約条件を外していかないと解決は難しいですよね。
今回の件は、力になってあげられなくて、ちょっと寂しい感情が湧きました。
こんな風に、力になれないこともあります。
私の技量では、無理な事も当然ながらあります。
魔法使いになりたい!って思うときもあります。
何とかしてあげたいのに!と。
そんな時は、どうにか出来ないか思案して、アイデアや助言みたいなことを提示しますのでご容赦ください。
そして、心で祈っています。
なんとか、頑張ってくださいと。
ちなにみ、今回のケースでは、軽量盛土を使って、頭部を置き換えヘッドを軽くして対処する方法はあると思いますというアドバイスは致しました。
あとは、やっぱり用地の問題を解決する(発注者が)のが最優先では無かろうかと。。。
そんな最低限の提案ですが。。。。
ただ、御相談頂いた内容で、単に「できない。」という返答だけでは、寂しいですので何か考えられることは無いか?
なにか為になる返答は無いか?と可能な限り探して返答するというスタンスは忘れないようにしています。
もう、いい歳ですが、
これからも、精進して参りたいと存じます。
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上岡地盤防災
が
しました