サイレントパイラーは、株式会社 技研製作所(本社:高知市)の製品です。

 ホームページによると、
 技研製作所さんの本社には、2017年に「GIKENテストフィールド」「世界杭打ち機博物館」なるものが開設されており、「GIKENテストフィールド」は、約1,400平方メートルの敷地に、軟弱地盤、砂地盤、玉石地盤、捨石地盤を再現した土槽に加え、液状化を再現する「液状化土槽」を設置し、「杭」の圧入技術試験やインプラント構造物の実証試験を行う施設とされています。
 国内外のステークホルダーに対し公開されているとか、いないとか(不明)。

 凄いですね。一般の人も見れるといいですね。

 そんな技研製作所さんの製品であるサイレントパイラー(クラッシュパイラー)を、近所の現場で施工しているのを見学し、工事の進捗を確認?している次第ですが、せっかくなのでサイレントパイラーについて説明しておきましょう。

 私が近所で見つけた現場は、サイレントパイラーを使用した硬質岩盤クリア工法(クラッシュパイラー使用)です。合わせ技なのです。
 さらに、狭小箇所での施工を可能とするシステム、ノンステージング工法です。
IMG_8307

 それぞれの説明を示します。

 <ノンステージング工法>
  サイレントパイラーが圧入した既設の鋼矢板上にクランプクレーン、パワーユニット、パイルランナーを追随させることで、狭い現場や河川などの水上部でも鋼矢板の供給、吊込み、圧入が可能です。

<硬質地盤クリア工法>
 サイレントパイラーにオーガー装置を装着したクラッシュパイラーで粉砕圧入を行います。最大N値50以上の地盤に鋼矢板を圧入可能です。ですので砂礫、風化した岩盤層でも圧入可能です。また、ウォータージェットが採用できない河川工事などでも採用可能です。  
 ウォータージェットは、少なからず土砂を流失させるので、パイピングなどのリスクにつながってしまうため河川関連工事では使えない場合がほとんどです。


 それでは、文章だけでは分からないでしょうから、私が現場で撮影してきた写真を見て頂きます。
 これで、全容は解るでしょう。

 工事の全景です。
 左側にパワーユニット。
 右側にサイレントパイラーとクランプクレーン。
 左側は打設済みですよ。
 右側の既設護岸背後に打ってきます。
 手前に向かって。
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 次が、その近景。
 油圧ケーブルが繋がっています。
 手前に向かって打設してきますよ。
IMG_8307
 次が、パイラーのクランプ部拡大。掴んで押し込みます。
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 次が、後方からの写真。
 打設済みの矢板の上を、サイレントパイラーとクランプクレーン、そしてパワーユニットが進むのが解るかと思います。
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 最後が、パイルランナー。打設矢板の上に矢板を載せてその上を走行します。
 向こうに見える青い四角いのが移動ユニットです。
 矢板を押したり引いたりして運搬します。
 ずっと向こうの家の陰になっているところから矢板を供給しています。
 かなり長い距離です。
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 こんな感じで、狭いところを縦断的に施工ができる機械(システム)なのです。
 すごいでしょ!?

 細かい話は、技研製作所さんのページや、施工会社の紹介ページを見るのがいいです。  
 (最初から、そこで見るのがベストでは?(笑))

 こうやって、建設機械を見て、写真を撮って、喜んでいるのは私くらいかな。
 現場で写真撮っていると、ガードマンのおじさんの視線が気になります(笑)

 設計技術者は、積極的に現場を見て学びなさい!
 勤務時間中に、出かけて学べるくらいの器量のある部署に所属しているなら幸せですが、それが叶わないなら、休みに出かけて見に行くくらいの気概もあってよかろうかと。
 
 百聞は一見に如かず。
 努力しないものに成長なし。


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