皆さんはクレーンといったらどんなモノを思い浮かべるでしょうか。  
 クレーンも多種多様です。

 公道を走っているクレーン車であれば、トラッククレーン、ラフテレーンクレーン(ラフタークレーン)などが有名です。
 ビルを建てるならタワークレーン。
 重量物を持ち上げる現場ではクローラークレーン。

 港にあるやつは何でしたっけ?忘れました。 

 さて、タイトルにある公共の土木工事積算ですが、発注者が工事予定価格を積算する作業や、施工業者が入札に絡んで応札額を検討するための積算の際に使用する基準というものがあります。

 例えば、国土交通省ですと、
「令和〇年版 国土交通省土木工事積算基準 国土交通省大臣官房技術調査課 (監修)」
 という積算基準があり、この中に各工事区分毎に標準的な機械、人工での積算をするための基準が示されています。

 こららの基準書で、クレーン等の吊り込み作業で最も標準として見られるのが
 25t ラフテレーンクレーン(ラフタークレーン)なのです。
 写真が作業中の25tラフテレーンクレーンです。
IMG_8101
 ですので、公道を走っているクレーン車は、この25tラフテレーンクレーンが多いのです。
 写真のクレーンだと
 「CERVO 250 G5」(機種としてはGR-250系だと思います)  
 と車体に書かれています。
 この250の数値が規格値を示している場合がほとんどです。
  
 ちなにみ、写真の車両は「株式会社タダノ」さんの製品です。
 ロゴは「TADANO」です。 
 カッコイイ、クレーン車を作っているメーカーです。

 では、なぜ25tラフテレーンクレーンが土木工事標準積算で多いのか?
 恐らく、汎用性が高いのだと思います。
 様々な工事で使用可能な能力(ブーム長、作業半径、吊荷加重の許容量など)。
 そして公道を走るのに市町村道クラスでも進入可能な範囲が大きい(吊荷加重の割に)。
 汎用性では無く、万能性なのかも(笑)

 一方のトラッククレーンでは、こうはいきませんからね。
 そのトラッククレーンの強みは、超大型(超重量吊荷加重)タイプもあることでしょうか。
 100tを超える規格もあるはずです。
 機動性を両立させたラフテレーンクレーンだと50tくらいまでじゃないでしょうか。

 あとは、標準積算では対応できない狭い場所に対応するための16tや13tといったクラスも比較的多いと思います。160、130といったタイプ明示があると思います。
 そんなラインナップの良さがラフテレーンクレーン(ラフタークレーン)の強みでもあります。

 もうひとつ、疑問があるかも知れませんが、クレーンの規格、製品名称で、25tなら250、16tなら160という数値が型式やタイプ名に入っています。
 これは、恐らく、SI単位表示。つまり250KN(25t)、160KN(16t)という意味だと思っています。
 これに関しては、推測なんで責任は持てません(笑)