私たちの生活している街中には、様々なピンが道路や歩道に打たれています。
 私が近所で見つけてきたものを紹介します。

<3級基準点 高石市>
 高石市が設置した3級基準点です。 
 公共測量の規程で2級基準点測量や3級基準点測量というものがあり、ザクっと言うと等級が高い基準点の方が精度が高いということになります。
 この基準点、破損したら大変な問題になります。
 あらゆる測量の基準となりうる点(鋲)で、永久鋲という部類に入ります。
 破損したら弁償しないとなりません。
 絶対に触らないようにしましょう!
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<多角点 高石市>
 多角測量で使用する基準点。
 多角測量は、ある点から出発し次の点までの距離と方向角を測定する作業を終点に到達するまで繰り返す測量法です。  
 これは、高石市が打った鋲であることを地番とともに明示しています。
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<多角測量点(仮)>
 多角測量で使用した鋲。
 トラバース点とも呼ばれます。
 トラバース点の22番。
 地形(平板)測量の跡だと推測されます。
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<都市再生街区基本調査 国土交通省>
 国土交通省が打った、何らかの多角点あるいは基準点かと思われます。
 国土交通省のサイトで調べると、
 都市再生街区基本調査は、都市部の地籍調査を推進するための基礎的データを整備するために、平成16~18年度に国が実施した基本調査です。
 地籍調査は、土地の境界を明確にすることで土地取引による経済活動全体の円滑化・活性化につながり、公共事業などを円滑に進めるためにも重要です。
 しかし、調査には多くの労力と時間がかかります。
 平成15年6月の都市再生本部会合において、全国の都市部における地籍整備を推進するため、関係省庁が協力して推進するよう指示があり、全国の都市部における地籍整備の推進を図ることを目的として、地籍調査のための基礎的調査「都市再生街区基本調査」が行われたと記されています。
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<地籍調査 大阪府マーク入り>
 大阪府が実施している地籍調査(土地境界等の調査)
 大阪府のホームページよると、
 大阪府の地籍調査の進捗率は、10%(令和5年度末時点)であり、全国平均の53%と比べてまだまだ低い状況とのことです。
 調査率が低いままでは、円滑な都市基盤整備や土地取引に支障が出るなど、計画的なまちづくりへの影響が懸念されるため、大阪府の地籍調査促進戦略2020が策定されています。  
 これによると、10年間(R2→R11)で進捗率を10%アップすると明記されています。
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<高石市 →マーク>
 境界明示鋲です。
 名前+→は、土地境界と所有者を示しています。
 大きい方は、南海電気鉄道(南海電鉄)のマークが入っているかも。
 だとすると、高石市と南海電気鉄道との境界を明示しています。
 同様、同種の鋲は多々あります。
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<府(大阪)→マーク> 境界明示
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<国土交通省かな? 境界明示>
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<懐かしい! 境界明示 建設省!>
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<ガス管 大阪ガスのマーク>
 文字通り、大阪ガスの、ガス管が入ってますよ、という鋲。
 掘削したりする際は、要注意です。
 大阪ガスに問い合わせて管の情報を得るか、立会してもらうか等が必要になります。
 様々な公共インフラの埋設管等の表示に鋲(ピン)が使用されています。
 最近は、シールを路面に貼ったりもされています(恐らく短期的な明示として)。
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<無名の鋲>
 誰が打ったかもわからない鋲。
 過去の測量で使用された鋲だと推測できますが、何を示すかは不明です。
 恐らく、トラバース点か、横断(縦断)測量のナンバー鋲か、4級基準点(仮打ち)鋲では無いかと思います。
 極端な話ですが、何の明示も無い鋲であれば破損しても問題は無いはずです。
 一時的に使用したものであるという意味で。
 このようなプラスチック鋲でも、マジックで鋲に「No。〇」とか、すぐ横の路面に情報を明示してあるものは、まだ使用中の可能性があるので触らないようにしましょう。
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(こんな風に書き込みあるのは使用中なので、悪戯しないように!)

<こ、これは!?>
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 アリナミン V&V NEW、、、、、、。
 つぶれたキャップでした(笑)
 一瞬、新しいタイプの鋲かと思いました。