地質屋さんの現場道具として、小道具が幾つかあります。
 細かいの入れると結構あるので、シリーズとして3点ほど紹介します。

 今回は、クリノメーター(コンパス)!

 現場では、「クリコン」と呼びます。
 知らない人が聞いたら、想像がつかない名前かと思います。
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 写真の私が持っているモノは、(Ⅱ号と書いてある方は)昔ながらの標準品であるクリノメーター。学生用、入門用なのです。  
 そして、ミラーが付いているカッコイイ方が、深田式のクリノメーター。深田式はプロ用?みたいなイメージです。  
 深田式は、今はもう製造してないらしいです。  
 簡易的なモノならあるとか。

 どうやって使う?
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 地層の走向・傾斜を測るため、水準器で水平を取り、その時の方位を読み取ります。
 これが地表面(水平面)に出た地層の走向です。
 そして、これを縦に置き換えて分度器のように目盛りを読むと、傾斜が図れます。

 これで、走向・傾斜が計測できるのです。

 昔は、ルーペ、ハンマー、クリノメーターを3種の神器と呼んでいたとかいないとか。
 それくらい、必要な装備なのです。

 私が30年くらい使っていますが、まったく壊れません。
 しかも、これは先輩地質屋さんが自分の使ってたものをプレゼントしてくれたモノなので、実質は40年間くらいの現役生活を送っていることになります。
 極めて丈夫です。
 
 安いものはアルミ製、樹脂製を含めて10000円くらいで売っています。
 深田式は30000円くらいしたんじゃなかったかな?
 深田式を持っているのは、プロフェッショナルの証です(笑)