今、インパクトバリアの設計をしているのですが、急傾斜地崩壊対策としてですので主として次の外力を基に設計します。

 ・土砂衝撃力(流体力)  
 ・土砂堆積土圧(規定の崩壊土砂捕捉容量確保)

 ですので、結構なアンカーであったり支柱高さであったりが必要になります。  
 それでも、擁壁工を掘削、切土、仕戻し工をしながら計画するよりはだいぶ小さくできます。

 そもそも、インパクトバリアを採用する段階で、保全対象である民家裏等に施工スペースが無い事がほとんどですから、比較するまでも無く柵工系の対策工になるのでしょう。

 合わせて、今回の設計は落石発生源が多数あるので、この落下エネルギーにも対応しなければならず、これがなかなかやっかいなのです。
 区間長があり、かつ落石発生源との比高が大きいため、落石対策便覧に示される分散角22.5°という落下経路を想定すると、それぞれの発生源と柵規格の設定が難しいのです。

 落石は、直角方向に落ちれば最もエネルギーが大きいです。
 ですので、これをベースに設計しますが、22.5°で落ちる際は距離が延びることで落石エネルギーは落ちるものの、デカイ石がある断面、小さい石のみの断面等で入り混じると、この分散角での検証がパニックになります。

 要は、経済性を追求するための話で、最もデカイ石、これで検討したのを全区間に展開すればいいのですが、コストがデカイ工法ではそうもいかない。
 100mあたりを超える延長だと、展開する際には規格を落とせる区間は落とすようにしないと、最大落石エネルギーだけで設計すると、コストカット面での甘さを指摘される恐れがあります。

 そんな難しい話を検討書(報告書)にまとめるのは、これまた難題です。
 なんとか形になりつつあり、この年末も楽しく?作業しています。
 冗談抜きで、一般的整理では無く、自己のアイデアで表現できる検討成果は作業していて楽しいです。

 こんな感じの仕事(作業)を、今、まさに自宅兼、作業場でやっている訳で、PCに向かってCADで検討図面を描いたり、報告書を叩いたり、エクセルで説明の裏付け表を作成したりとしていて、時には?しょっちゅう?行き詰って指が動かなくなります。

 私は思考の枯渇と思っています。
 次、どうしよう。どんな風に説明資料を作れば納得してもらえるだろう?
 解りやすくするには、どう工夫したらいいだろう?
 自分の頭にある思想(考え方)を、書面(図面、報告書)にするのは大変で、これらの作業ではしょっちゅう手が止まってしまいます。
 配置計画や構造割り等の思想部分は、現場、現場で状況が異なり、ルーチンとはいかないのです。

 よって、思考が枯渇し、手が進まなくなる。

 そんな時は、コーヒー飲みながらネットサーフィン。
 テレビを見る。風呂に入る。散歩する。ランニングする。
 といった具合に頭をダマしに入ります。

 いいアイデアって、なんか他のことをしている時に、ピカっと出てくるんですよね。
 それを起こすために、気分を変える。自分の頭をダマす。

 気分転換、って言葉がありますが、ほんと、それです。
 大切なことなんですね、気分転換。

 買い物行ってたり、レジャーしている時に、突然、例の件の対応策が浮かんだ、解決のキカッケが見えたとか、多いんです。ですので、行き詰った時は気分を変えて頭をオフの状態だとダマすわけです。
 そんな貴重なひらめきや、アイデアを捻り出す気分転換を大切にすることが重要と思っています。

 そして、ヒラメキは、突然にくるものです。
 浮かんだヒラメキを忘れないうちにメモして、できる限り早い段階でPCに向かいます。
 極端な話、晩酌しててヒラメキが浮かんでも、すぐPCに向かってその作業のスケルトンを打ち込んでおきます。
 飲みすぎているなら、その場でメモでもいいでしょう。

 いろいろ、ダラダラ書いてますが、とにかく、根詰めてやることも必要ですが、たまには思考をリセットして、思考パワーを回復してあげましょう。    

 もうあと2日で2024年は終わります。
 できる限り作業を進めて、新年を迎えたく存じます。

 本日の仕事はここまでとして、ひらめきを誘発するために??これから晩酌します。
 いいヒラメキがありますように。