地すべり対策工には、抑制工と抑止工があります。
抑制工は、主として(状況を変化させ緩和する)
・地形を変化させる押さえ盛土工,排土工
・地下水位を下げる地下水排除工(深層、浅層)
・雨水を浸透させない地表面排水工
抑止工は、主として(力で止める)
・グラウンドアンカー工
・抑止杭工、深礎工
といった具合です。
今回は、抑制工のうち、地下水排除工の「集水井」について写真を紹介します。
以前、点検で私が入ったことのある集水井です。
全景等は何処の集水井か解ってしまうかも知れないので拡大系の写真のみ添付します。
(私もどこの集水井か忘れてますけれど)

これが集水井の入り口です。
様々なタイプがあります。
これはタラップが井筒より出ないタイプ。
出入りは慎重にしないと危険です。
ほんと怖いから、このタイプの出入り。

これは、タラップの写真。
垂直タイプなので、少し前の標準的なタイプです。
転落防止の囲いが付いています。
今は、斜め傾斜昇降階段タイプが主流です。
集水井の中は、安全帯を装着しないと入れませんよ。高所作業です。
今はフルハーネス仕様です。
それと酸素濃度計、ガス検知計も要ります。
先に計らないと意味無いよ。
中で検知計が鳴って脱出するなんてのは最悪の時。
普通は最初に測定してから安全を確認して入る。
そして、不測の事態でガスが湧いてきた時のために検知器も持ったまま降りる。
そんなもん、こんな井筒に入ったら、すぐに出られないから、昇る途中で死んじゃうから。
リスクを完全にマネージメントしていかないとね。

集水井の側面です。
集水ボーリングが見えると思いますが、そこからも水を抜いてきています。

集水井の底を見ています。
貯水槽があります。
そこから排水管(排水ボーリング)で、外へ排水しています。
水の流れがある集水井は、ガスが溜まったり酸素が無かったりというリスクは小さいです。
排水孔を通って水と空気も流れているので。
水が流れていない静かな集水井が一番怖いです。
まさに、サイレントキラーのように恐ろしい。
ちなみに、
この写真のタイプはライナープレートタイプです。
このほかには、RCセグメントタイプもあります。
RCタイプは、施工条件を選びます。
材料が重いのと、上から落とし込んでいくはずなので、土質も選ぶはずです。
東北方面で、泥質土系での採用が多いのではないでしょうか。
圧倒的に多いのがライナープレートタイプです。
ライナープレートタイプの集水井では、補強リングやバーチカルスティフナーといった補強材を適宜採用します。構造計算(土圧)によって設計します。
一般的には15mより深部では土圧が増加しないモデルなんですよ。
つまり、15mより下は何メートル深くしても構造(土圧)は一緒。
しらん人聞いたらマジか?!って言いそうですね。
そして、
地すべりの活動性によって、編土圧なども考慮したりします。
詳しくは「河川砂防技術基準(案)同解説 設計編 H9.10」などを参考にすると良いでしょう。
私も昔は多数の集水井を設計しましたが、ここ10年では2基(1業務)と、巡り合う機会がめっきり少なくなりました。
それと、建コン技術屋でも、集水井の中に入る人は、一握りでしょう。
どちらかと言うと、特殊な構造物の部類に入るので、中の状況を知らない人も多いかも知れません。
抑制工は、主として(状況を変化させ緩和する)
・地形を変化させる押さえ盛土工,排土工
・地下水位を下げる地下水排除工(深層、浅層)
・雨水を浸透させない地表面排水工
抑止工は、主として(力で止める)
・グラウンドアンカー工
・抑止杭工、深礎工
といった具合です。
今回は、抑制工のうち、地下水排除工の「集水井」について写真を紹介します。
以前、点検で私が入ったことのある集水井です。
全景等は何処の集水井か解ってしまうかも知れないので拡大系の写真のみ添付します。
(私もどこの集水井か忘れてますけれど)

これが集水井の入り口です。
様々なタイプがあります。
これはタラップが井筒より出ないタイプ。
出入りは慎重にしないと危険です。
ほんと怖いから、このタイプの出入り。

これは、タラップの写真。
垂直タイプなので、少し前の標準的なタイプです。
転落防止の囲いが付いています。
今は、斜め傾斜昇降階段タイプが主流です。
集水井の中は、安全帯を装着しないと入れませんよ。高所作業です。
今はフルハーネス仕様です。
それと酸素濃度計、ガス検知計も要ります。
先に計らないと意味無いよ。
中で検知計が鳴って脱出するなんてのは最悪の時。
普通は最初に測定してから安全を確認して入る。
そして、不測の事態でガスが湧いてきた時のために検知器も持ったまま降りる。
そんなもん、こんな井筒に入ったら、すぐに出られないから、昇る途中で死んじゃうから。
リスクを完全にマネージメントしていかないとね。

集水井の側面です。
集水ボーリングが見えると思いますが、そこからも水を抜いてきています。

集水井の底を見ています。
貯水槽があります。
そこから排水管(排水ボーリング)で、外へ排水しています。
水の流れがある集水井は、ガスが溜まったり酸素が無かったりというリスクは小さいです。
排水孔を通って水と空気も流れているので。
水が流れていない静かな集水井が一番怖いです。
まさに、サイレントキラーのように恐ろしい。
ちなみに、
この写真のタイプはライナープレートタイプです。
このほかには、RCセグメントタイプもあります。
RCタイプは、施工条件を選びます。
材料が重いのと、上から落とし込んでいくはずなので、土質も選ぶはずです。
東北方面で、泥質土系での採用が多いのではないでしょうか。
圧倒的に多いのがライナープレートタイプです。
ライナープレートタイプの集水井では、補強リングやバーチカルスティフナーといった補強材を適宜採用します。構造計算(土圧)によって設計します。
一般的には15mより深部では土圧が増加しないモデルなんですよ。
つまり、15mより下は何メートル深くしても構造(土圧)は一緒。
しらん人聞いたらマジか?!って言いそうですね。
そして、
地すべりの活動性によって、編土圧なども考慮したりします。
詳しくは「河川砂防技術基準(案)同解説 設計編 H9.10」などを参考にすると良いでしょう。
私も昔は多数の集水井を設計しましたが、ここ10年では2基(1業務)と、巡り合う機会がめっきり少なくなりました。
それと、建コン技術屋でも、集水井の中に入る人は、一握りでしょう。
どちらかと言うと、特殊な構造物の部類に入るので、中の状況を知らない人も多いかも知れません。
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