建設コンサルタントに限らず、仕事をするに際しては個人の性格というものが出ます。  
 特に、建設コンサルタントのように1件、1件の業務(仕事)があって、その技術者(担当者)になって任務(工期内に仕様書に合致した成果の納入)をこなす場合は性格が出やすいと感じます。

 どんなところ?  
 それは、脚質です。
 脚質は競馬用語で言うところのゴールに先着するために採るポジショニングですが、競輪でも同じような表現がされます。
 
 ・先行・逃げ :先頭あるいは直下を追随しゴールへ向けてひたすら進む
 ・差し    :先行・逃げ勢の後ろに控えてゴール直前で前を交わして先着する
 ・追い込み  :後方・しんがりを進み、最終角手前から、あるいは直線のみで豪脚を繰り出す
  
 さて、皆さんはどの脚質ですか?
 工期に間に合って検査も合格できればドレでもいいじゃん?って言います?
 管理者の目線で見たら先行・逃げこそ王道です。
 他の脚質は周りを見ながら最後だけチョイ勝ちすればいいというスタンスです。

 技術者として技術業務を担う者として、それは違うと言いたい。
 日々、力を惜しまず駆け、自分のペースでレース(工程)を支配し、ゴール(納品)へ駆け込む。
 もちろん、契約工期末に収めなきゃいけないって訳では無く、前倒しは一向にかまわないのだから、工期末日に合わせる必要は全くないのです。納品が早すぎるって批判されることは無い。

 他の記事でも書きましたが、「早く終わらせたら別の仕事させられる」なんて感情を持つ者は成長しない。少なくとも頭一つ抜けた技術者にはならない。と、思うのです。
 早く終わって、次の仕事(経験)ができるなんて、素晴らしいじゃないですか!  

(1)事例をもとに話しましょう
  
 ここで、事例を示しましょう。  
 タイトルに書いた、派手なパフォーマンスは要らないって話です。
 3人の担当技術者を例に見てみましょう。

 A君は、毎日1時間の残業をして、3か月後の工期である業務の3か月間で60時間残業して成果を納品しました。工期の後半も特に派手な残業も無く淡々と終わった感じです。
 まさに先行逃げ切りです。
   
 B君は、工期3か月のうち2か月は定時退社で、時には居眠りもしたりして呑気に過ごしてました。残り1か月を切った工程会議で、「やばいです!間に合いません!組織として対応しないと!」と、突然訴え、逃げの姿勢しか見せず、結果、グダグダやって工期オーバーし大クレーム。
 これは、論外。直線向いてからの競争中止でしょうか。周りの人のカバーが大変です。チーム内の業務バランスまで破壊し尽くします。

 C君は、B君同様に残り1か月まで呑気に過ごし、飲みまわっていて、最後の1か月を切った段階から大慌てし始め、最後の1週間は家にも帰らず働きました。辛うじて仮納品でき、検査もなんとか切り抜けました。最後の方はブラック企業そのものの勤務体系でしょう。でも総労働時間でいうとA君と変わりありません。もっと悪いのが、管理部署からC君の勤務状況がブラック状態だと注意されることです。それを聞いて、なんでやねん!て部署の管理者はガックリきます。

 こんな3人。どうですか?
 普通、A君を選びますよね?
 でも、派手さはC君なんです。最後にド派手なパフォーマンスを見せてヤッタ感は最高峰です。管理部署からも、あの子は毎日徹夜で凄いがんばってるやんか、何とかしたれよと言われるぶりです。
 ですので、終わった直後の印象でC君が賞賛される場面もあると思いますが、それは違います。
 そもそも、そんなド派手なパフォーマンスが必要でしたか??ということです。ブラック状態の勤務体系は必要でしたか?ということです。
 A君のように、ペースを見極め、適切に配分することが技術者として要求されるのです。
 当然ながら、最高の評価を与えるのはA君です。派手なパフォーマンスなど要りません。
 追い込み脚質の豪脚炸裂!!なんてガッツポーズ要りません。

(2)追い込み脚質のリスク

 とにかく工期内で終わればいいじゃん!って言う?
 それも違います。リスクを考えたことありますか?
 最後の1か月でインフレンザにかかったらどうする?家族の看病が必要になったらどうする?
 そんなの会社がフォローすることだろ?って言う?
 A君にだったら、それをしても良いと思う。でも、B君、C君に、それを思う??実際には周りがカバーせざるを得ないのでしょうが、
 最後の1か月切って、半分も進んでない業務をポイと投げられ、周りの人はどうする??どう思う?

 そんなリスクがあるのです。
 だから、どう考えたってA君なんです。先行してペース配分を読み、安定してゴールする。
 早めに終われば、新しい業務に着手する。
 派手なパフォーマンスは要らない。堂々たる一貫の走りで良いのです。 
 そう、競馬で言えばキタサンブラック。前々で進めて直線先頭、押しきり。
 仕事はそれでいいのです。  
   
 そりゃ競馬は追い込み馬の魅力は最高ですよ。サクラチトセオー、トロットサンダー、ビコーペガサス、平成を飾った豪脚たち。華があります。  
 あくまで、競馬とかの話であって、仕事の世界に、ソレは要らない。

(3)ペース配分も経験

 ペース配分なんて、できないよって若手技術者も居るでしょう。
 そりゃそうです。業務全体を任され始めてやっと全体工程の配分が解るのですから。
 上長の工程管理指示に従いながら、徐々にペース配分を覚えましょう。
 毎週の工程会議なんかやってないですか?
 そこで上長に進捗報告して、その返しを受けて進めていく、基本から忠実に守っていきたいですね。とにかく、A君を目指してください。キタサンブラックですよ?トロットサンダーやデュランダルとかじゃなくて。
 
 がんばれ、若い技術者たちよ。

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