下水道、言葉としては漢字3文字でシンプルですが、それは奥が深いものです。
 大きな分類としては次の通りです。

 ・公共下水道: 市町村等の市街地における下水を排除または処理するもの。
 ・流域下水道: 簡単に言うと2以上の市町村等の下水を受けて(接続して)処理するもの。
 ・都市下水路: 市街地(公共下水道の排水区域外)で雨水排除を目的とし終末処理場を有しない。

  このほか、農村地域での農業集落排水施設などもあり、奥が深いのです。
 
 また、流す対象によっても呼び名(システム)も異なります。

 ・汚水管:家庭から出るトイレや水回りからの排水を流すもの
 ・雨水管:街区に降る雨水を集めて流すもの(道路端の街渠等から集水)
 ・合流管:上記の2つをごちゃ混ぜにして流すもの(旧式)

 現在は分流(雨水・汚水)が主流です。それぞれ並行して入っていることが多いです。
 狭い道でも、マンホール蓋(人坑)がたくさんあるなぁと思われるのは、この辺のところです。
 合流式ですと1本で済むので安いのではないか?と思われがちですが、多量降雨時に汚水処理場がパンクして、オーバーフロー分の汚水が処理されず放水されるという問題があったので、雨水を分けて汚水のみを処理することでトータルコストと環境負荷低減が図れているというものです。

 次の写真が「汚水」です。
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 次の写真が「雨水」です。
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 次の写真が「合流」式です。
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 ちなにみ、「泉北」と書いてあるのが「流域下水道」です。
 「泉大津市」と書いてあるのが、公共下水道となります。 

 ひと言で下水道って言っていますが、汚水処理だけじゃない、内水を氾濫させないよう速やかに排水するために雨水処理も頑張ってくれています。

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