仕事が早い人、遅い人、頭の回転が速い人、遅い人、そんな言葉が溢れている昨今ですが、それらは個人個人の価値観とも関係する話で、そうでなくても良い、そうあるべきだ、と意見が分かれることもあるでしょう。

 私個人としては、仕事は早い方が良いと思っています。
 ただし、それには個々の末端作業でスピードが速いという意味と、納期に対して前倒しで提出する特定のスパンにおいてスピードが速いという大きく2つの視点があると思います。
 
<個々の作業スピードが速い(ミクロ的視点)>
 ・エクセルのデータ入力が速い
 ・CADの図面作成や修正が速い(単純作業と考えながら作業する場合は視点が違う)
 ・コピー作業が速い
 ・電子納品の整理が速い

<特定のスパンあるいはミッションにおけるスピードが速い(マクロ的視点)>  
 ・指示された作業が期限より早く終わる
 ・依頼した企画書が期限より早く上がる  
 ・社内の書類が期限より早く提出される
 ・業務の進捗が速く予定より中間協議が速くできる
 ・業務工期(納期)よりも前倒して成果品が出来上がる

 例示内容が妥当かどうか微妙な感じですが、頭に浮かんだのがこういう感じでした。
 大きく見ると、それぞれ、「技能」と「技術」と思うのです。

 そう、ミクロ的視点でスピードが速いのは「技能」に依存するところが大きい。一方で、マクロ的視点でスピードが速いのは「技術」に依存するところが大きい。そして、マクロ的視点の方は、「技術」にプラスして「ヤル気=自己の意思」が大きく関係してくるところと思います。もちろん、ミクロ的視点の作業でもヤル気が影響するのは間違いないです。

 そして、「技能」については、訓練や慣れ、自己啓発で伸びる部分が大きいと思いますが、「技術」は一朝一夕で身に着くものでは無いと私は思っています。
 才能が支配すると言えばそれまでかも知れませんが、ヤル気という意思に左右される部分こそが「才能」であり、コアであると思っています。

 なぜかと言うと、嫌々やっていて技術が成長する人を見たことがありません。
 30年以上、建設コンサルタントの世界に居ましたので、成長する人としない人の特徴をなんとなく理解しているつもりです。

 成長する人は、やはりマクロ的視点でのスピードが速いです。入社して最初からです。
 成長しない人は、その逆です。

 具体的に言うと、成長する人は何か作業を与えると期限うんぬんを考えず、集中して取り組みます。一方の成長しない人は、期限や時計を見ながら作業をします。もちろん悪い意味でです。
 入社した直後で、既に「意思=ヤル気」という「才能」に大きな差が見えるのです。
 大体の場合、この直感的とも言えるフルイにかけた判断は正解の場合が多いと感じます。

【結局のところ何事も意思に左右される】

 仕事のスピードが速いのは才能であり、意思の強さであるのです(マクロだろうがミクロだろうが)。
 よく、意識高い系などという言葉がありましたが、文字通りの意識高い系なのです。
 いや、真実の意識高い系でしょう。口や表面だけの話では無く、行動(エビデンス)で裏付けられた意識高い系なのです。
 納期(期限)より早く仕上げてどうすんの?早く終わらせたら新しい仕事やらされるよ?定時でやれる範囲で出来ない場合は仕方ないじゃん。と思った人は、成長の期待できないチームに足を入れてしまっているかも知れません。実際に残業を強要しているのではなく意思の持ち方です。

 アグレッシブとかアクティブとか、そういったイメージで表現される意思を持っているかいないか。
 そんな風にも言えるかもしれません。
 と、いうことで、結論は、仕事が速い、遅いは、個人個人の意思に左右されてしまっているということです。

 つまんない結論だ。と思うのですが、全てのことに言えることで、残念なことに人から言われても自覚という観点では定量的に判断できないものなので、極めて奥が深い問題だろうと感じています。
 話はずれますが、「自己評価でめちゃ頑張っている←周りから見た評価は低い」という技術者を時々見ます。

 たぶん、意思の中での何かがズレているのでしょうが、それは自分では解らない(と思う)のです。
 長年培われた「意思」は「性格」でもあるので、そう簡単に変わらない。
 だから、助言しても直らない。直さない。
 
 長々とグルグル回りましたが、自主的ハイスピードな(スピードアップできる)人は「意思」=「才能」が強い、そういう努力を意識的ににしてきた、あるいはそういった行動を無意識に採っていた人であり、結論的には「才能」であるということです。そして「技術者としての成功確率が高い」と言えるかも知れません。

 さらに、それは、入社後の矯正は難しい場合が多いということ。つまりはそれまでの人生で培われたものであり、「性格を変える」というぐらいのレベルの話でもあると思われるからです。
 指導する側も、される側も、それを周りから見る側も、それらを理解して対応しなければならない、ということでもあります。

 皆さんの周りに居るでしょう?毎回、工期に間に合わない人、毎回、ちゃんと工期に完納する人。
 つまりこれは、結局のところ大きな目で見ると「才能」によるもので、どうしようもないんですね。

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