「現地踏査」

 設計業務などで必ず仕様に入っている現地踏査ですが、現場を見て写真を何枚か撮ってきて終いにしているなんてことはありませんか?
 歩掛では0.5×2人程度は入っているので、それに相応しい内容でないとなりません。

 一番よく見るのが、現地の写真をいろいろと撮ってきて、アルバム帳に一括整理して番号をふり、平面図に写真位置を示したものを併せてセットにして現地踏査の章を整理するものです。
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 最低限、という意味ではこれで良いのかも知れません。  

 ここから、ほんの少しグレードアップして、アルバム帳の写真の番号の下に、何を撮ったかをコメント入れているのがありますが、当然ながらコメントが入った方が良いに決まっています。

 しかし、これではもったいない。価値が半減していると思います。
 上記の資料は当然に揃っているうえで、現場で見てきたことを次ステップである検討などに生かせる取りまとめをした方が、チーム内の情報共有や現場にフィットした方針検討や設計検討に資する資料になると思います。

 私が良くやるのが、次の事項を項目立てて整理するものです。

  ・支障物件の状況(架空線、地下埋設状況)  
  ・現地で確認できる制約条件(道が狭い、交通量が多い、通学路などの状況)  
  ・施工ヤードの条件(仮設計画などに必要)

 ここまでも、やっている人はやっているよって内容かと思います。
 さらに、状況次第で私が加えるのが、次の項目です。

  ・現地踏査から既往の調査が足りているのか、測量は足りているのか
  ・想定されている設計項目で問題無いのか
  ・発注者のほかに調整すべき事項(対象)は無いか(関係機関との協議が必要など) 
 
 これを踏まえて、もし何か足りないのであれば、次章にて「提案」を立ち上げれば良いのです。
 出来上がった資料を持って打ち合わせに行けば、実のある設計協議ができるでしょう。  

 このへんの内容まで整理できてくると、かなり価値のある検討資料(報告書)になってきます。

 オーバースペックだと指摘される方も居るかも知れませんが、チーム内で情報を共有する、あるいは外注に現場状況を知ってもらう等の波及性を踏まえると、業務効率化の側面も生きてきますので価値は十分にあります。上記のことを整理するのに半日から1日あれば足りるでしょうから、費用対効果は十分あると思ってます。

 資料や報告書の整理、取りまとめは会社のスタイル、個人のスタイルと様々でしょうけれど、日々、価値を高める(常にバージョンアップ)姿勢は失わないようにしたいものです。

 ただし、現地踏査と斜面調査は厳密には異なるため、留意しなければなりません。
 例えば、斜面内の落石発生源をくまなく探す調査は、現地踏査では割に合いません。

 その辺は、着手協議時に発注者と詰めるようにしましょうね。