「標準勾配」
「安定勾配」
■標準勾配や安定勾配とは
道路や急傾斜地の法面設計を担当していると、必ずといっていいほど問題となるのが法面の勾配設定です。道路土工指針や設計便覧などには、土質(土軟硬)ごとの標準勾配としての表が示されていますが、この値をどう使うかが技術者としての技量にかかわってきます。
具体的には、標準勾配と安定勾配は同義と捉えて問題は無いのですが、完全なイコールではないのです。
基準書の標準勾配はある程度幅をもって示されているほか、現場の地質状況などを総合的に勘案して最終的なのり勾配(安定勾配)を設定しないと、建設後に変状や崩壊といったトラブルを生じてしまいます。
では、何に左右されるのかと言うと、流れ盤や受け盤といった走向や摂理面の方向性などが大きく法面勾配の設定にかかわってきます。
もちろん、スレーキング特性の有無や風化の度合いも重要です。
■具体的なイメージ
例えば、軟岩の「標準勾配」が5分だったとします。
しかし、現場の地層の総理面が流れ盤で入っているので、この総理面に沿って抜け出しが懸念される場合は、勾配を落とす必要性があります。
受け盤でもトップリング崩落が懸念されるので、同様に思案しなければなりません。
切った直後は1:0.8勾配で安定していた軟岩法面でも、スレーキング等の進行で数年で崩落し始める法面もあります。
こういう地質特性の場合は、予め緩い勾配(安定勾配)を設定します。
将来の風化劣化後の状況を想定してのり勾配(安定勾配)を設定するのです。
この、現地の地質や土質の特徴を細かくみて安定できるだろうと想定した勾配が「安定勾配」です。
転じて、その区間(工区)の標準勾配と置き換えられる場合もあります。
単純な勾配設定のように見えて、相当に頭を使う事項なのです。
そして、言葉の意味も微妙に違う。。。。
■余談(いや、最重要部分?)
余談ですが、上記の安定勾配、標準勾配は、あくまでも法面表面の安定性の話をしています。特に背後に地すべりや崩壊性のリスクを有する場合、それらの安定性に対しては全く別の話になってしまいます。
安定勾配で切土すれば、何も心配がいらないと決め込むことが無いよう注意が必要です。
併せて、このような地すべりや崩壊性のリスクに対しては、切土はカウンターウェイトを消失する不安定化行為になりますので、もっともっと深い評価や解析が必要になります。
たとえば、高速道路の切土法面ですが、10段とかの切土法面で切りっぱなしOKなところもあれば、2段、3段でアンカーまみれになっている法面もあるでしょう?
これは背後の地すべり等のリスクによるものです。
表面の安定と、深部まで含めた山体の安定は、全く別物であることに留意しましょう。
特に、潜在的な地すべりの場合は、現状の安定性を正確に数値化できないので、対策工の検討方針を定めることが非常に難易度の高い作業となります。
いずれにしても、基準は基準ですが、その本質を十分に理解したうえで決定しないと酷い目に遭います。気を付けましょう。
■さいごにひと言
斜面、法面って。。。。
難しいですね。
ほんと。
勉強、勉強、そして経験((笑))
「安定勾配」
■標準勾配や安定勾配とは
道路や急傾斜地の法面設計を担当していると、必ずといっていいほど問題となるのが法面の勾配設定です。道路土工指針や設計便覧などには、土質(土軟硬)ごとの標準勾配としての表が示されていますが、この値をどう使うかが技術者としての技量にかかわってきます。
具体的には、標準勾配と安定勾配は同義と捉えて問題は無いのですが、完全なイコールではないのです。
基準書の標準勾配はある程度幅をもって示されているほか、現場の地質状況などを総合的に勘案して最終的なのり勾配(安定勾配)を設定しないと、建設後に変状や崩壊といったトラブルを生じてしまいます。
では、何に左右されるのかと言うと、流れ盤や受け盤といった走向や摂理面の方向性などが大きく法面勾配の設定にかかわってきます。
もちろん、スレーキング特性の有無や風化の度合いも重要です。
■具体的なイメージ
例えば、軟岩の「標準勾配」が5分だったとします。
しかし、現場の地層の総理面が流れ盤で入っているので、この総理面に沿って抜け出しが懸念される場合は、勾配を落とす必要性があります。
受け盤でもトップリング崩落が懸念されるので、同様に思案しなければなりません。
切った直後は1:0.8勾配で安定していた軟岩法面でも、スレーキング等の進行で数年で崩落し始める法面もあります。
こういう地質特性の場合は、予め緩い勾配(安定勾配)を設定します。
将来の風化劣化後の状況を想定してのり勾配(安定勾配)を設定するのです。
この、現地の地質や土質の特徴を細かくみて安定できるだろうと想定した勾配が「安定勾配」です。
転じて、その区間(工区)の標準勾配と置き換えられる場合もあります。
単純な勾配設定のように見えて、相当に頭を使う事項なのです。
そして、言葉の意味も微妙に違う。。。。
■余談(いや、最重要部分?)
余談ですが、上記の安定勾配、標準勾配は、あくまでも法面表面の安定性の話をしています。特に背後に地すべりや崩壊性のリスクを有する場合、それらの安定性に対しては全く別の話になってしまいます。
安定勾配で切土すれば、何も心配がいらないと決め込むことが無いよう注意が必要です。
併せて、このような地すべりや崩壊性のリスクに対しては、切土はカウンターウェイトを消失する不安定化行為になりますので、もっともっと深い評価や解析が必要になります。
たとえば、高速道路の切土法面ですが、10段とかの切土法面で切りっぱなしOKなところもあれば、2段、3段でアンカーまみれになっている法面もあるでしょう?
これは背後の地すべり等のリスクによるものです。
表面の安定と、深部まで含めた山体の安定は、全く別物であることに留意しましょう。
特に、潜在的な地すべりの場合は、現状の安定性を正確に数値化できないので、対策工の検討方針を定めることが非常に難易度の高い作業となります。
いずれにしても、基準は基準ですが、その本質を十分に理解したうえで決定しないと酷い目に遭います。気を付けましょう。
■さいごにひと言
斜面、法面って。。。。
難しいですね。
ほんと。
勉強、勉強、そして経験((笑))
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