「型枠」

 現場打ちコンクリートで構造物を築造する際、必ず生コン打設が必要です。

 この時、かなりの確率で型枠を組みます。
 (打ちっ放しできる場合もあります。間詰とか、基面整正を兼ねるとかも。)
 こんな感じで、基面整正系なら型枠いらないですね。
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 でも、立体的な構造物を創る場合は大抵、型枠が必要になってきます。
 例えば、次の写真の型枠、見た事ある人は解ると思いますけれど、かなり堅固にサポートされています。
 これ。
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 これは、海岸沿いのパラペット(波返し部)を嵩上げしようとしている工事です。
 偶然、和歌山の現場出張に行った際に、宿の裏で見つけました。

 これ、高さ50cmくらいの嵩上げです。
 それで、この重厚なサポート材の配置です。

 ピントが来てないですが、中の方も写真撮りました。
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 セパレーターが入っていて、底部には差し筋が見えます。  
 たった50cmの生コンを打設するのに、この頑丈さ。
  
 なぜか?  
 答えは圧力。  
 生コンの圧は、水よりも大きい。もちろん、スランプにもよる。  
 単位体積重量が固化した段階で23KN/m3(2.3t/m3)。  
 単純計算で、50cmの高さだと、約0.6t/mの圧がかかることになる。  
 水だとしても単位体積重量10KN/m3で0.25t/mの圧がかかる。

 生コン打設で、だいたい高さ1mくらいまでしか打設しないのは、これもある。  
 高さを打設すると、圧力に耐えられない。
 (打設層厚が大きいと分離の問題もある)

 そう、つまり、型枠は恐ろしく重要なパーツなのです。  
 型枠職人は、経験がモノを言う。  
 なんでもかんでも省力化、現場仕事は機械で、とはいかないのです。

 現場はしんどい仕事です。
 だけれども、彼らにしかできないことをやってくれています。
 工事現場を見かけたら、心の中で労いの言葉をかけてあげてください。
 尊敬の念があれば、その気持ちは自ずと伝わるはずです。